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小夜千鳥

イラスト・小説・その他諸々全て気まぐれに更新。 ゆるーく見守っていただければ嬉しいです。

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ほんとうにさ、

新撰組っていいなあ。
今新撰組の漫画を読んでいるのですがメインの総司くんより
どっかの鬼副長のばかっぷりにきゅんきゅんしてる。
私は素で彼が好きなんでしょうね、相性的に。
いや、史実の写真見ても「こいつどこがそんなに格好良かったんだろう・・・
とか思ってますけどね(ばちあたりだ)

↑とは全く関係無いお話です。

この国には四季があると言うけれど、それはきっと嘘だとあたしは思う。
実はこの空を覆う天気というのは「冬」と「夏」の顔しか持っていなくて、その青い顔と赤い顔が交互に顔を見せるのが「春」と「秋」なんじゃないかって。
あなたは、差し詰め冬の顔でしょうか。そう言ったら、拳骨で殴られた。
夕暮れの甘いにおいをいっぱいに含んだ風は、真っ赤に染まった町並みを通り抜ける。
おまえは、どうなんだよ。
彼は夕日を真正面から浴びて呟いた。体中の血が見えたかのように赤かった。
あたしは春がいいな。
あたしは笑って、彼の隣に立った。頭一個分背が高い彼が少し羨ましいと思った。
あったかい顔とつめたい顔、両方を持っているんです。優しいのに、厳しくて。
そんな風になれたら、どれだけ幸せか、あたし以外は誰も知る事すらないのだろうけど。
春なんて生半可なもの、やめておけ。
街はいよいよ色付いて、まるで火の中で踊っているよう。
見上げた彼は、やっぱり真っ赤な顔で、手で、体で、
おまえは優しすぎるから、夏だろ。
優しく笑った。
今側を吹きぬけた柔らかい風は、持ち上げられた彼の大きな手に救い上げられる。
夕日に照らされ、燃えているかのごとく輝く彼の姿は、まるで火と風の精。
夏か。そうかもしれない。
夕日はいつまであそこでこの町を、あたしたちを照らし続けているのだろう。
早く終わって、夜を、暗闇を呼んで来て欲しいと思うのに、ずっとそこで輝き続けてこの時を悠久のそれに変えてくれたら良いのにとも思う。
きっとそれは、彼が隣にいるから抱く思想なのだろう。
あたしの頬は、夕日に照らされても分かるほど赤く染まっていた。
こんなに真っ赤な顔になるのは、やはりあたしが夏だからかもしれない。
少し口惜しいような気がした。でも、
あなたの顔も。
彼はいたずらが見破られた子供のように振り向いた。その顔は、夕日を浴びていても分かるほど赤かった。
なあんだ。
あなたも、夏じゃありませんか。
冬を装う夏の見苦しいことといったら、愚かなことといったら。
でも、そんなばかばかしいやりとりが、あたしたちの大切なものになっているのだから、
 
まったく、人間というのは理解しかねる。
(それともあたしたちだけなのでしょうか?)(答えはきっと夕日のみぞ知る)
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年齢:
32
性別:
女性
誕生日:
1992/08/08
職業:
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読書
自己紹介:
鳥が大好き甘い物大好き。
現在乙一氏、道尾氏、桜庭氏を信仰中。
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