じゃあまず各々感想を。
「Calling You」
わたしはおそらく学校で唯一の携帯電話を持っていない高校生だろう。
いつしかわたしは心の中に理想の携帯電話を描き出す。色は白で、つるつるしていた。
しかしある日、その携帯が鳴り出す。わたしには状況が理解できなかった。
でもわたしは決意する。電話に出ると、若い男の子の声がした。
「本当につながった・・・」 それが、野崎シンヤとの出会いだった。
これが「きみにしか聞こえない」の原作なんですね?
少し映画はアレンジが違うと聞いたのですが、どうなるんでしょうね。
途中辺りから原田さんはなんとなーくわかりました。
実は途中、あんまりのめり込むように読めませんでしたすいません。
でも最後はほっこりできましたえへへ。
この幸せと言い切れない幸せが乙一さん流でとても好きです。
「失はれる物語」
美しい妻は音楽の教師をしていて、ピアノが上手かった。
しかし妻とは良く喧嘩をした。彼女を愛していない訳ではなかった。
ある日、全身の感覚が消えた。残されたのは思考と、右腕の感覚だけ。
その右腕に手が触れた。指輪が当たった。それは間違いなく、妻の手だった。
妻は右手に文字を書いて情報を与えてくれた。
ある日、妻は右手の上でピアノを弾いた。
彼女の指は軽やかで、彼女が腕に書いて示してくれる事よりも遥かに多くのことを物語っていた。
これ、あれっすね。もっとハッピーエンドを予想していたのに、意外と哀しい。
自分の考えを表す手段が全く無くて、思考だけ許された状況。
苦しすぎませんか、これ? でも死ぬ事すら出来ないんです。
妻の「ごめんなさい。ありがとう」が心にぎゅっときました。辛いです。
もう少し幸せになれればよかったのにね。でも彼の幸せは複雑なものですからね。
「傷」
オレの通っている小学校には特別学級というものがあって、何らかの障害を持っていたりボタンと飴を間違ってしまうような頭の弱い生徒たちが集められていた。
ある日、学級にひとりの少年がやって来た。真っ黒な長袖長ズボンに、陶器のように美しい顔。
それが、アサトだった。
切ない感じが常に漂っていて、心がずきずきと痛みました。
「腐った町」の印象が色あせた写真のように脳に飛び込んできて、強く焼き付きました。
この世界観は私がよく書くものと感じが似ていてすんなり同化できましたよー。腐った世界と「唯一無垢で綺麗な」アサトのくだりが良かった。本当に良かった。
「いらない子なわけがないよ」が切なくて大好き。幸せに生きろよ、お前たち!
「手を握る泥棒の話」
叔母は社長婦人。俺は小さなデザイン会社員。理想の時計を売り出したいが資金が足りない。
しかしこの町へ旅行に来た叔母のバッグの中には大金があった。
あれさえ手に入れば、俺の時計は売りに出せる!
名前が二文字の女優 というのがどうも戸田恵梨香ちゃんにしか想像できなくて・・・
コミカル風味で楽しい作品でした。
「しあわせは子猫のかたち」
ぼくが伯父から譲り受けた家には昔、町の人気者だった若い女性が住んでいた。
名前は雪村サキ。ある日彼女は今ぼくが住まう家の玄関で殺されたらしい。
ところがこの家に移ってから不思議なことが起き始めた。
消したはずのテレビがついている。
外界との接触が嫌で、閉めていたカーテンが大きく開いている。
そして彼女が飼っていた子猫が空中に向かってじゃれついている。
もしかして、この家にはまだ、「彼女」がいるのか?
うおおおおおおおおおおおおおおおお!!
これ、いいです。とってもいいです。ツボでした。雪村と主人公がツボでした。
「陽だまりの詩」と「暗いところで待ち合わせ」を合わせた雰囲気でした。やさしいなあ
『「はやく箸を見つけないと、麺が伸びてしまう!」というせこい窮地に立たされた』に笑。
池で、鞄を開けた瞬間ありえないほど涙が溢れました。子猫がー!!
主人公の夢を見て泣くシーンがもう・・・もう・・・!!
「絶対に見てはいけない夢だった。普通の人と同様に、幸福な世界で生きていけるんじゃないかと、勘違いしていたようだ」って、どれだけ私のツボをおさえれば気が済むんですか。こういうばかな人好きだー!
そしてラストの雪村の手紙。ヤヴェえよこれどうしよう
主人公の写真と「彼女の特別な瞳のフィルターを通して見た」“幸せ”がやさしすぎて泣きました。
雪村と主人公が大好きです。本当に大好きです。
「ボクの賢いパンツくん」
パンツくんのおかげで下着博士っていうのがおもしろかったです
短すぎるのであらすじは略
「マリアの指」
マリアは特別な子だった。
有り得ないほどの美しさを誇っていた。
彼女が少し話したり、くしゃみをしただけで、クラス中の視線が彼女に集まった。男の子だけじゃなくて、女の子もよ、とマリアの中学校の同級生だった僕の姉はおたまと携帯を持ったまま言った。
しかし、マリアは死んでしまった。
電車に、幾多もの肉片に変えられて。
ちょっといいですか・・・
恭介エエエエーッ!!
まずこいつがツボりました。
「しあわせは子猫のかたち」の主人公しかり、
人を信じる事が出来ないというか閉鎖的というか
そーいう奴が好きみたいで・・・
実際いたら困るけど・・・
マリアが好きだったって・・・お前・・・・・・恭介・・・!!
ねえちゃんは地味にライクキャラです
響と恭介。キョウキョウ!
好きだったので帰ってきてほしーです
大体ぼーっとしすぎだったんですよねー。
もっと辛いとか思っていればこんなことにはならなかったんだろうに。
でも好きですねーこの姉弟。
そしてそしてそして
マリーアアアア!!
やっべえこの人好きだ私!
大体男ひとりひでー目にあわせて
芳和さん好きってどうなのよ!?
でもそんなマリアが大好きです
最後にほんとに幸せになれたのでしょうか
以上でおます。
本当にこの3人がグッハアってくらい好きですねホントに。
みんなこれ読んでみてよ!
「ウソカノ」
再放送のテレビを見たかったんだ。だから嘘をついた。「彼女がいるんだ」
これ切ない。こっちの方が単純明快でいいけれど「関係」が嘘の彼女・・・ってどうですか?
切なすぎませんか? どうですか?(うるさいよ)
以上デシータ
ほんっと! おもしろいから読んでくれみんな! 涙できるぜ!
それでは失礼致します。アディオス!
返カキに来ましたッ
ありがとうございます!
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