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小夜千鳥

イラスト・小説・その他諸々全て気まぐれに更新。 ゆるーく見守っていただければ嬉しいです。

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転倒。

明日は家庭科に技術に保健に体育に英語なんです
すげえ、厳しいぞこれ!
家庭科と保健をべら頑張って勉強しますよ
そしてら絵をちょっと更新しますよニコ

空はこの期に及んで途轍もなく青く、不意に、涙が込み上げてきた。


 

地獄の竜黙示録 7  転倒。


 

「祈り、ねえ・・・どうせ俺らも死ぬのに何言ってんだか」

直人はぼんやり呟くと、丘の小石を蹴った。それは、先ほどまで無かった、丘のてっぺんに立つ墓石に当たり、そのままどこかへ消えた。水鳥の墓である。



「・・・ねえ、最初俺が転校してきた時、どんな気持ちだった?」

「なにをいきなり。6年も前の事でしょ」


「いーから。知りたい」



春は顎に手を当てた。緩やかな風が丘の上を滑り、全員の髪を掻き回した。



「おばかでドジで運動神経ばっかいい奴、かな」

「俺ってば、扱いひでえ」



直人は腹を抱えて笑ったが、その顔は力が無かった。


「健太は? って、聞いても無駄か」


無口だもんな、と直人が零すと、健太は淡い色素の目をそっと開いた。

「俺は元々無口だったから、誰にも話しかけなかったし、逆に話しかけられなかった。本当は輪に入りたいとか、いつも思ってた。でも無駄だって知ってたから、人に裏切られるのが怖かったから、それに気付かないふりをしてた。お前が俺に話しかけてきてくれたとき、俺はおかしくなるかと思ったよ、嬉しくて。お前は裏表の無い奴だったから、きっとこいつは大丈夫、心を許しても平気だって、そう思った」



直人は驚いたように目を見開き、それから、「どうも」と言って笑った。

「そっかー。あたしもそうかな。直人と、健太。馬鹿正直な奴らだったから、きっとこの二人の側にいればずっと平和だって思った。今言おう。あたしに出会ってくれて、ありがとう」


場違いな言葉だったかもしれない。しかし直人と健太は同じく微笑み、「どういたしまして」と言った。それから丘に転げて笑い合った。今度の笑顔は本物だった。



「あー、俺、今楽しい!」

「俺もだ」

「あたしも」



春はゆっくりと目を閉じた。これから世界がどう滅んで、その後に何が残って、あたしたちはどうなるかなんて知らない。今分かっていることは世界が滅ぶ、それだけなのだから。でもあたしは今後悔していない。直人と健太と出会えて本当に良かった。これだけで、あたしはこの世に悔いを残さず逝けます。どうなっても、この二人と一緒なら、いつまでもへらへら笑って生きていけそうな気がします。ありがとう。全てにありがとう。




三人を、ゆっくり影が覆い始めた。春たちは互いの手をしっかり握った。
この世界は、











録・


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Comment

教科書学校にわすりたー

  • 太陽
  • URL
  • 2007-07-04 15:47
  • edit
どうしよう・・・学校に忘りちゃった・・・。
勉強出来ないじゃん。
英語オンリーで行けと?
ってか、メールチェックしなさいよ!!

どうでしたか?

  • うぐいす 〔管理人〕
  • 2007-07-05 20:26
私のノートに喰らいついて勉強した成果はありましたね。
家庭科のやつ! 結果はオーライだった?
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1992/08/08
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自己紹介:
鳥が大好き甘い物大好き。
現在乙一氏、道尾氏、桜庭氏を信仰中。
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