『血液を探せ!』
ギャグでしたね。登場人物の名前に爆笑。
長男=ナガヲ 次男=ツグヲ 妻=ツマ子 主治医=オモジ医師
SEVEN ROOMSみたいにこれでもかー! とグロテスクなのはもう大変ですけど、
こういうコミカルなグロテスクが私は苦手みたいです。
背中に画鋲がさっくりとか、考えるだけでもう駄目。
『冷たい森の白い家』
なんて綺麗な描写でしょうか。
ちくしょう傍から見ればひたすら気持ち悪いのにここまで綺麗に見せるとは。
せめて赤毛のお母さんと主人公が幸せに過ごせることを祈るばかり。
私が良く多用する表現に「一人称を書かない」というのがありまして、そうするとより主人公に感情輸入できるというか主人公になったような気持ちになれるそうです。しかしこの主人公はこの技法を用いても距離がある。むしろこの技法がぴったんこカンカンです。乙一すげぇ。これもし一人称が「俺」とかだったりしたらもう狂った殺人者にしか見えなかったと思います。
『Closet』
オチが好き。おかしいと思ったんだ、イチロウさんの行動が全く書かれていない事が。
『神の言葉』
これ、1番好きになれなかったかも。僕が理不尽で腹が立ちます。でもある種凄く残る作品だ。
『落ちる飛行機の中で』
やっぱりこれもギャグですか?
男の子の「語尾に『~アル』ってついてましたから」で笑いました。
でもやっぱりこう単調に人が撃たれるのはなぁ・・・
こういう「小さいグロテスク」が駄目なのか私は!
『むかし夕日の公園で』
これはCLAMPさんの「×××HOLiC」なイメージでした。何ともいえない不思議な感じ。
異常な短さが良かったです。
これは短編集ということなので、母に聞きながら比較的ショックの少ない作品から読んでいきました。
陽だまりの詩→カザリとヨーコ→SO‐far そ・ふぁー→血液を探せ!→Closet→神の言葉→落ちる飛行機の中で→ZOO→冷たい森の白い家→むかし夕日の公園で→SEVEN ROOMS→陽だまりの詩(あれ?)って具合に。気がついたら凄いものばっかり後半に押し込めてました。
まとめですけど。本当に凄いですね乙一さん。どんな内容も表情を変えず繰り出してくる。
ぼろぼろ涙が止まらないものから、むかむかして腹が痛くなりそうなものまで。(お腹弱いんです)
ちょっと映画を見てみたいという気がしました。SEVEN ROOMSとかどうすんだよ映画化。
とにかく陽だまりの詩を見てみたいです!
そういえば、歌で「陽だまりの詩」ってありましたよね。
全て包んでくれた まるで陽だまりでした って。あれをもう1度聞きたいです。
それでは失礼致します。アディオス!
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